WebマーケティングにおけるKPI設定方法と成約までの目標指標事例

KPIとは「Key Performance Indicator」の頭文字で、日本語では「重要業績評価指標」という意味です。

わかりやすく噛み砕くと、「最終目標を達成するため、そのプロセスが適切に実行されているかを計測・評価する中間目標」ということです。

KPIはビジネス活動の方向性を指し示す重要な役割を持っています。

今まで営業組織で使われることが多かったKPIですが、近年、WebマーケティングにおいてもKPIが活用されるようになりました。

営業組織では訪問件数や受注率、平均単価などをKPIに設定している企業が多くありますが、WebマーケティングではKPIをどのように設定すればいいのかわからず困っている人もいるでしょう。

そこで、WebマーケティングにおけるKPIの設定方法を、事例を交えてご紹介します。

WebマーケティングにおけるKPIの設定方法

KPIの設定おいては、絶対に外してはいけないポイントがあります。

KPI設定はCVからの逆算が最重要

WebマーケティングでKPIを設定する時の最重要事項は「CV(コンバージョン=獲得)からの逆算で設定する」ことです。

企業における目標は「売上を上げる」ことです。そして、売上を上げるためにWebマーケティングができることはCVを獲得することです。

サイトのPV数や訪問者数はCVを上げるための要素の一つではありますが、それだけを追いかけてしまうと、「予算がかかっただけで売上はあがらなかった」という事態にもなり得ます。

売上を上げる>CVを獲得する>PV数を上げるというように、KPIはCVからの逆算で設定しましょう。

KPI設定の5Step

KPI設定

Step1.企業全体の目標を確認する

中長期経営計画などを参考に、その1年の企業全体の目標を確認します。

企業における目標(=売上を〇〇〇円上げる)を確認することで、企業全体とマーケティングの目標・戦略に繋がりを持たせることができます。

Step2.Webマーケティング領域の最終目標を決める

企業全体の目標を達成には、営業や開発などさまざまな領域が関係しています。

そのなかでもWebマーケティングでできる方法、例えば企業全体の売上を〇〇〇円増やすためにECサイトからの購入(CV)を〇〇〇円増やすなどをWebマーケティングの最終目標に置きます。

Step3.目標達成にかかわる要素を洗い出す

ECサイトからの購入には「サイト訪問者数の増加」や「CVRの改善」「顧客単価の向上」といった要素が関わっていると考えられます。

目標達成にかかわる要素はなるべく多く洗い出すとKPIに設定できる項目にバリエーションを持たせることができます。

Step4.目標達成の要素をさらに分解する

ECサイトからの購入金額増加という目標を達成するために「サイト訪問者数」という要素に注目したとします。

「サイト訪問者数」は「検索エンジンからの流入数」「リスティング広告からの流入数」「SNSからの流入数」「ディスプレイ広告からの流入数」という要素に、更に分解することができます。

分解した要素のうち複数または1つを、KPIの項目に設定します。

Step5.各項目の今の数値を把握し、目標数値を決める

KPIに設定したそれぞれの項目について「今の数値」を把握し、「目標にする数値」を決定します。

例えば、サイト訪問者数を100人から120人に増やすために、検索エンジンからの流入数とSNSからの流入数の増加をKPIに設定したとします。

今の数値の、

検索エンジンからの流入数=60人

SNSからの流入数=40人

合計=100人

と把握したら、

検索エンジンからの流入数=75人(125%)

SNSからの流入数=45人(112.5%)

合計=120人(120%)

を目標にする数値に設定することができます。

また、このKPIはSNSからの流入数よりも、検索エンジンからの流入数の増加率が高いことから、検索エンジンに力を入れる予定であることが伺えます。

KPI設定で気を付けるべき5つのポイント

KPIを設定する時には「SMART」という5つのポイントに気を付けてください。

SMARTとは、

S(Specific):明確であるか

M(Measurable):測定可能か

A(Achievable):達成可能か

R(Relevant):最終目標と関係性があるか

T(Time-bound):期限があるか

という、KPI設定のポイントの頭文字です。

S(Specific):明確であるか

曖昧なKPIは逆算からKPIを設定できていないことの裏返しです。

企業全体の目標>マーケティング目標と逆算でKPIを設定し、KPIの項目は明確なものにしましょう。

M(Measurable):測定可能か

ツールなどを利用して、データ入手ができる数値を設定しましょう。

週次や月次での定期的な数値の確認をすることで、KPIの進捗を確認することができます。

A(Achievable):達成可能か

高すぎるKPIを設定すると、はじめから「達成は無理だ」とモチベーションの低下を引き起こす可能性があります。

現在の数値や過去の施策から達成する見込みがあるKPIを設定しましょう。

R(Relevant):最終目標と関係性があるか

KPIを全て達成すると、自然と最終目標も達成できているような関係性になるようにKPIを設定しましょう。

「KPIは達成したが、最終目標は達成できていない」ということにならないように注意してください。

T(Time-bound):期限があるか

1年を通して、あるいは半期ごとなど、KPIには期限を設けましょう。

「サイト訪問者数100人」をKPIにしていても、それが1ヶ月なのか半年なのかでKPIの意味は大きく変わってきます。

Webマーケティング施策別のKPI事例

Webマーケティングにおいて良く設定されるKPIの項目には次のようなものがあります。

  • サイト訪問者数
  • CVR
  • 顧客単価
  • 資料請求数
  • ホワイトペーパーのダウンロード数
  • 顧客獲得コスト
  • ページビュー数
  • 直帰率
  • メルマガの開封率やURLのクリック数
  • ソーシャルメディアのエンゲージメント

オウンドメディアやリスティング広告、メールマガジンなど、施策毎に設定するべきKPIは違ってきます。

ぜひ、施策別のKPI事例から自社のKPI設定の参考にしてみてください。

オウンドメディアのKPI事例

オウンドメディアのCVの代表的なものとして、メールマガジン登録、サービスの申し込み、有料購読登録、LPページへの誘導などが挙げられます。

例えば、オウンドメディアの有料会員登録者数を月間5%アップすることを最終目標に決めたとします。

その場合、自然検索トラフィック数を何%増やし、ランディングページの直帰率を何%減らし、回遊率を上げてページごとのセッション数を何%増やす、などをKPIにすることができます。

他にも、

  • 自然検索トラフィック数
  • セッション数
  • リピーター数
  • ページごとのセッション数
  • ページビュー数
  • 直帰率
  • ランディングページurl
  • 滞在時間

などの指標が考えられます。

KPIが定まれば、自然と具体的に何をすればいいのかが自然と判明してきます。

例えば、自然検索のトラフィックを増やすために、オウンドメディアのドメインランク向上を目指したなら、そのためには内部SEOを見直すことが必要ですよね。

他にもランディングページの直帰率を減らすために、大幅なレイアウトを変更してみる、CV誘導のバナーのデザインを変えてみる。

回遊率を増やすために、記事内に関連記事の内部リンクを増やしてみる。

これらの例のように、KPIを設定することでオウンドメディアに必要なWebマーケティング施策も具体的に決まっていきます。

メールマガジンのKPI事例

メールマガジンでのKPIは、

  • 開封率
  • 到達数
  • 送信数
  • クリック率
  • コンバージョン率

などをKPIの項目に設定します。

他の施策に比べて少ない指標でKPIを設定できるので、情報を管理しやすく、戦略を組み立てやすいのが特徴です。

メールのデザイン、画像、キャッチコピーや件名、CTAボタン、などを比較検討し、A/Bテストを繰り返しながら、改善していくことが基本です。

SNSのKPI事例

SNSでは、一般的にはファン数(いいね数)、フォロワー数、リーチ、インプレッションなどの数値や、エンゲージメント率など、ファンやフォロワーからの反応の内容などをKPIに設定します。

SNSのKPI設定では「同条件で推移が計測可能かどうか」が重要です。

例えばtwitterで、サイト流入数が今週は96件、先週が80件で20%増えたとします。

サイト流入数だけ注目した場合、KPIは達成です。

しかし、今週は170ツイート、先週が100ツイートと、70多く投稿していたとしたらどうでしょう。

1ツイートあたりのサイト流入数は今週が約20%、先週が125%となり、今週の方が1ツイート当たりの流入数は下がってしまっています。

このようにSNSにおけるKPIは1投稿あたりや1時間当たりなど、推移を計測できるKPIを設定することが重要です。

KPIの設定はPDCAを加速させる

Webマーケティングの最大の利点はすべてのユーザーの行動を数値化して把握できることです。

その利点を活かし、感覚や予想ではない、データに基づいた具体的なKPIを掲げることができます。

また、実行した施策の結果も具体的な数値として把握できるので、施策の振り返りや改善も可能です。

ぜひKPIを設定することで、具体的な数値のもとPDCAを回し、チームの共通理解を生みながらマーケティング活動を進めてください。

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