オウンドメディアの導入を検討する場合、導入前の基本的知識が必須です。なぜなら、オウンドメディアの導入には金銭的あるいは時間的コストがかかるからです。
自社の課題を解決するにあたっては、外注したほうがよい場合、自社で制作したほうがよい場合、他のマーケティング施策を検討したほうがよい場合などさまざまなケースがありえます。
今回はオウンドメディア導入前に知っておきたい基本的知識をまとめました。この記事を読めば、オウンドメディアの効率的な導入のみならず、他の施策を検討するヒントがわかります。
目次
オウンドメディア導入前に把握したいこと|予備知識があれば不必要なコストを削減できる
▲オウンドメディア導入前に把握すべきこと
オウンドメディアとは自社で保有しているWebメディアのことです。
有名どころですと、プログラミングスクール塾の「侍エンジニア塾ブログ」や、Webマーケティングの情報を発信している「ferret」などは見たことがあるかもしれません。
オウンドメディアでは、自社の成果物を購入または体験を促す記事を掲載するのが一般的ですが、予備知識がなければ無駄なコストがかかってしまいます。
そこで、これから記載する情報をもとに、オウンドメディアの特徴を学び、導入する必要性を学んでいきましょう。
【事例】解決したい自社の目的や課題を明確にしておく
企業ごとの解決したい目的や課題を明確にすると、オウンドメディアを設計しやすくなります。以下に記載するオウンドメディアを運営している会社の一例を参考にしてみてください。
見込み顧客の獲得、採用、認知拡大の3つの柱でそれぞれの企業が目的設定をおこない、工夫をこらしています。
サイト名 | ボーグル(株式会社ベネフィット・ワン) | メルカン(株式会社メルカリ) | サイボウズ式(サイボウズ株式会社) |
---|---|---|---|
目的 | 見込み客の獲得 | 採用後のミスマッチを減らす人材の採用 | 自社の認知拡大 |
工夫 |
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より多くのオウンドメディア成功事例について知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください。
コンセプトが明確になっていないと、目的を達成できずに無意味なメディアになってしまう可能性があります。
目的や課題を明確にし、コンセプト設計もおこないましょう。
オウンドメディアのメリット・デメリットを知る
オウンドメディアの導入前に、導入するメリット・デメリットを簡単に把握しましょう。メリット・デメリットを把握しておかないと、オウンドメディアを導入する目的が見えないためです。
メリット | デメリット |
---|---|
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オウンドメディアを導入すべきかどうか、上記の表をもとに判断してみてください。
本当にオウンドメディアを導入すべきなのか考える
▲本当にオウンドメディアが必要かは検討しなくてはならない
オウンドメディアを的確に運用できれば、複数の潜在顧客に効果的にWebマーケティングができます。従来の飛び込み営業やダイレクトレスポンシブマーケティングなどの営業方法は、大量のリソースが必要です。しかし、オウンドメディアはインターネット上の不特定多数の人にアプローチできるため、より効果的な集客が期待できるでしょう。
しかし、オウンドメディアは時間的・金銭的なコストがかかりやすいです。
十分なお金と時間を確保できる企業には導入をおすすめしますが、十分な資本や時間を確保できなければ導入を改めるべきです。また、サイトの権威性を担保できないコンテンツしか用意できない場合も、オウンドメディアの導入を見送りましょう。
自社対応するのか外注するのか導入方法を考える|費用相場は?
オウンドメディアを導入する際には、自社対応するか外注対応するかの2択になります。十分なリソースが確保できる場合は、自社対応で問題ありません。しかし、もしリソースの確保が難しければ外注も検討しましょう。
作業の規模感やどこまで自社対応するかによって費用が変わるため、それぞれかかる費用の相場を参考にしてみてください。
作業の規模感 | 製作費の相場 |
---|---|
企画からすべて自社でオウンドメディアを導入する場合 | 100万円〜150万円 |
新規メディアを企画から外注する場合 | 100万円〜300万円 |
既存のメディアのリニューアルを外注する場合 | 300万円〜 |
コンテンツの制作を依頼する場合 |
|
望む成果と目標値(KPI・KGI)を明確にする
オウンドメディアでは、望む成果を明確に数値化しなくてはなりません。フェーズ別に数値化した目標を設定しておかないと課題が把握できませんし、目標達成に向けた行動もしづらくなります。
そこで、目標を数値化する際にはKGIとKPIを利用しましょう。KGIとは売上などの最終目標のことです。KGIを達成するために必要な中間的な目標のことをKPIと表します。
望む成果が異なればKGIやKPIは異なるため、その一例を記載します。
望む成果 | KGI | KPI |
---|---|---|
顧客を自社サービスへ誘導する | 売上10%アップ | 検索順位を10位以内に表示 |
ユーザーをオウンドメディアへ定着させる | リピーター数10%アップ | 直帰率を下げる |
メディアにおけるコンテンツの詳細を定義する
オウンドメディアを導入する際にはコンテンツの詳細を定義してください。オウンドメディアで失敗してしまう事例として考えられるのが主に以下の要因です。
- 一部の人の業務負担が大きい
- 業務や役割の分担が明確でない
- 成果測定がおこなわれていない
上記のように、一部の人の作業量が増え負担が偏りすぎるとコンテンツの質が低下し、オウンドメディアが機能しなくなる恐れがあります。
また、コンテンツの成果測定を定期的におこなわなければ、その後の対策につながりません。そのため、オウンドメディアではコンテンツを作るだけでなく、効果測定までがワンセットになります。
オウンドメディア導入時にやるべき事前準備
オウンドメディアは時間や金銭的なコストがかかるため、失敗は避けたいところです。しかし、準備もなしにオウンドメディアを導入すれば、費用だけが捻出されて価値のある成果物が残らない可能性があります。
そのため、オウンドメディアの導入で失敗しないためには、あらゆる準備をする必要があります。
- メディアの必要性を関係者に知らせる
- 必要な人員の確保
- お金と時間の確保
- 事業の概要を計画に落とし込む
以上の事項を確認しておくと、オウンドメディアを導入する成功率は高まるでしょう。
メディアの必要性とコストを関係者に周知する
オウンドメディアを運営するには、多額の資金と膨大な時間を必要とします。
しかし、コストが高く成果もすぐに現れるものではないため、社内からは懐疑的な目を向ける人も現れるでしょう。そのような意見の食い違いを解消するためにも、オウンドメディアの重要性を関係者に把握してもらうことが肝要です。
オウンドメディアを運営する具体的な最終目標と成果、さらに導入にかかるコストも周知しておくことで必要性を証明できます。社内の理解がなければオウンドメディアの運営は難しいため、理解を得たうえで導入してください。
必要な人員を確保する|一部がかけると全体に影響がでる可能性あり
オウンドメディアを運営していくには「メディア運営責任者」の存在は欠かせません。
メディア運営責任者とは、オウンドメディアの方向性を決定する人です。自社商品の強みはもちろんのこと、顧客のニーズや市場の動きなど、さまざまな知見が求められます。
メディア運営責任者を誰が務めるのかを明確にしたうえで、オウンドメディアを導入しましょう。
メディア運営責任者にWebデザインの知見が必要かですが、なくても運営は可能です。なぜなら、WordPressなどのCMSを利用すれば、ある程度の形にはなるからです。しかし、もしオウンドメディアの運営に自信がないのであれば、外注も視野に入れてください。導入の初期段階だけ専門業者に頼る方法も考えられます。
必要なお金と時間を確保する|不十分な事前準備は運用失敗の可能性あり
オウンドメディアの導入には相当な時間とお金が必要です。あらゆる場合に備えて十分な準備をしておかないと、運用が失敗する原因になります。
もちろん時間的リソースが確保できるのであれば、自社対応しても問題ありませんが、時間的リソースの確保が難しい場合には外注も検討してみてください。
自社対応するべきか外注するべきかを、コスト別に分類した表を記載します。用意できるコストを加味したうえで、自社対応するべきか検討しましょう。
用意できる費用 | 自社対応すべきか |
---|---|
〜50万円 |
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51万円〜100万円 |
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100万円〜 |
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業務概要を計画に落とし込む|適切な時間軸に落とし込みできないとトラブルの原因に
オウンドメディア導入時にはさまざまなタスクが発生します。適切に業務内容を管理できないと、トラブルの原因になりかねません。そこで、導入時にやっておきたいオウンドメディアの業務内容をまとめましたので、導入時の参考にしてみてください。
オウンドメディア導入時の業務内容 | 詳細 |
---|---|
目的とペルソナの設定 | オウンドメディアを運用する目的の策定と、誰にメディアを見てもらいたいかを策定する |
コンセプトを策定 | コンテンツ発信の軸になるようなコンセプトを決める |
オウンドメディアを訪れるベネフィットの策定 | 訪れたユーザーがメディアのコンテンツを見る利益を決める |
キーワードリストを作成 | SEOの知見をもとにキーワードリストを作成する |
コンテンツを作成 | キーワードをもとに検索順位上位に表示されるようなコンテンツを作成 |
オウンドメディア導入後の業務概要|どの部分をPDCAするのか把握が不可欠
オウンドメディアの導入準備が整ったら、いよいよ運営段階に入ります。適切な準備ができていても、準備を無下にするような運営をしては、成果をあげられません。
そこで、オウンドメディアの導入後の業務概要をまとめてみました。
オウンドメディアの運営にはPDCAサイクルが必須です。PDCAサイクルとは以下の一連の流れを意味します。
- Plan「計画」
- Do「実行」
- Check「確認」
- Action「改善」
オウンドメディアを継続して運営していくには、それぞれの分担ごとにPDCAサイクルが必要です。改善までおこなわないと、オウンドメディアが失敗する原因になります。
オウンドメディアを運営していくのであれば、今から紹介する内容を加味したうえでPDCAサイクルを回していきましょう。
メディア運営チームをPDCAする|過剰な負担がメンバーにかかると運営失敗の原因に
オウンドメディアの運営が始まったら、まずはメディア運営側の内部からPDCAします。オウンドメディア導入の初期段階では、計画どおりにいかないことが多いです。
そのため、PDCAのなかでも「Check」と「Action」の内容が大切です。
特にオウンドメディアの知見がない場合には、導入段階での運営チームの負担は計り知れなません。想定外のアクシデントが起きたり、結果が出なかったりと計画どおりにはいかないでしょう。
オウンドメディアの知見がない場合の改善策として、導入段階だけでも外注するのも一つの手段です。その場合は必然的に費用がかかってしまうため、徐々に自社運営に切り替えていきましょう。
フェーズ別の達成目標をPDCAする|達成すべき目標の見誤りは社内トラブルの原因に
オウンドメディアを運営していると、目標とは想定外の方向に進んでいくことも考えられます。その際には、フェーズごとの達成目標をあらためてPDCAしましょう。
PDCAした事例として以下のような内容が考えられます。
- 最初は社名の知名度アップを目的としたメディア運営だったが、その後は成約を目的とした運営に切り替えた
- Web制作会社の人材獲得を目的とした採用サイトを立ち上げたが、自社に合わない人材が多く応募してきたため、面接の時間的コストが増大した。よって応募件数をKPIにすることをやめた
- LPの成約率が悪いのでアナリストがメディアを分析して、LPの導線を一部改善した
特に目標を切り替える際には、メンバー内での共有が必須です。もし、目標を変更した場合にメンバー内で共有できていなければ、トラブルの原因になってしまいます。
オウンドメディアの運営をスムーズにおこなうためにも、目標を共有しておくようにしましょう。
達成目標に応じたコンテンツを定期的に補充する
オウンドメディア運営では、ペルソナに合わせてさまざまなコンテンツを投稿していくことになります。
しかし、いくらペルソナに合わせた記事を投稿しても、メディアの目標が達成できるとは限りません。目標を達成するためには、目標に応じたコンテンツを補充することが大切です。
例えば、採用に関するオウンドメディアを運営していたとします。採用を促すために、自社の魅力を記載したコンテンツを中心に発信していました。ここで問題となるのが、実際に働いている人のイメージがしにくいことです。そこで補充すべきコンテンツとして考えられるのが、社内で実際に働いている人のインタビュー記事などです。
このように、当初予定していたコンテンツだけでは、ペルソナが求めているベネフィットにマッチしない可能性があります。そのため、定期的に既存のコンテンツに不足しているコンテンツの補充が大切です。
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十分な事前準備とリソース確保がオウンドメディア導入には必須
オウンドメディアの導入には十分な準備とリソースの確保が大切です。
金銭的にも時間的にも消耗するオウンドメディアの失敗は許されません。もし失敗してしまうと、膨大なコストのみが捻出されることになり、事業に与える影響も甚大です。そのような事態を避けるためにも、オウンドメディアの導入を専門業者へ外注することも検討してみてください。
いずれにせよリソースを考えたうえで、なぜオウンドメディアを運用しなければいけないかを再度考えてみましょう。目標が明確化されていなければ、オウンドメディアの成果も出にくいものです。
オウンドメディアの目標に対するアプローチに困っているようでしたら、専門業者に依頼して施策を考えてもらうのもよいでしょう。
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