コピーライティングとは-広告文の相場と作成のコツ

コピーライティングとは広告文のこと、もしくは広告文を書くことという動詞の意味で利用されます。コピーライティングの目的は、読者の行動を促すことです。人間心理に基づいた文章を書くことにより、「買いたい」と思わせることが可能です。マーケティングの一環として、チラシやDM(ダイレクトメール)など集客目的の媒体に用いられます。新聞や雑誌の見出し、CMなどのキャッチコピーもコピーライティングの一種です。

コピーライティングとは

コピーライティングとは広告文のことを意味しますが、言葉の定義は曖昧です。英語でcopy(文章)writing(書くこと)と表現され、直訳すると文章を書くこと自体を意味しますが、コピーライティング発祥のアメリカでも広告文を書くことの意味で用いられます。

短く覚えやすいキャッチーコピーから、見込み客に対し行動を促すためのコピーまで様々な意味を示します。

多くの日本人に響いたコピーライティングの例

コピーライティングの領域で注目されやすく、重要な項目がキャッチコピーです。人の心に残り、覚えやすいキャッチコピーは消費者の認知度を向上させることができます。

魔女の宅急便のキャッチコピー

「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。(映画『魔女の宅急便』)

もののけ姫キャッチコピーjpg

生きろ。(映画『もののけ姫』)

familymartロゴ

あなたと、コンビに、(ファミリーマート)

ホンダキャッチコピー

The Power of Dreams(ホンダ)

コピーライティングとセールスライティングの違い

コピーライティングとセールスライティングが混同されがちです。違いは「認知段階の潜在顧客へのアプローチを含めるか含めないか」という点です。

コピーライティングとセールスライティグの違い

セールスライティングはコピーライティングに含まれる

コピーライティングという広告宣伝文の集合にセールスライティングが含まれるため、「コピーライティング」という語句でセールスライティングを指すことがあります。共通している部分は、両者ともマーケティングの一環として用いられるライティングであるという点です。

セールスライティングはセールストークのようにその場で行動を促すことを目的として書きます。

コピーライティングの相場

コピーライティングの依頼は文字数やページ単位で大まかな相場が決まっています。本記事でご紹介する金額はあくまで予算組のための目安と捉えてください。

キャッチコピーの相場

【費用】1,000円~30,000円

【詳細】いくつか提案する形式がほとんどです。

メールマガジンの相場

【費用】1通1,000~10,000円

【詳細】1000文字程度のセールスレターの場合を想定しています。

FAXDMやチラシ原稿の相場

【費用】A4サイズ1枚10,000~50,000円

【詳細】レイアウトディレクションを含めた料金相場です。

FAXDMやチラシはデザイナーとのコミュニケーションが重要です。

ランディングページ原稿の相場

【費用】1ページ100,000~300,000円

【詳細】5000文字程度の長文セールスレターを仮定した相場です。

商品自体のマーケティング資料を共有してから制作に取り掛かりましょう。

セミナー集客専門のセールスコピーライターMさんは3時間で仕上げた文章を30万円で販売しています。

成約率をUPさせるコピーライティングのテクニック

ターゲットを明確にする

良い商品だからと言って、だらだらと良さだけアピールしても消費者の心には刺さりません。アピールするには、ターゲットを明確にすることが必要です。

Webサイトの成約とは、アフィリエイト商品の購入や、会員登録などが挙げられます。そのサイトを作成するときに、集客したいターゲットを多少はイメージしていることでしょう。

例えば、40代女性のアンチエイジング化粧品をWebサイトで販売する場合、年代や性別だけではなく、職業や悩みまで細かく想定します。このことをペルソナの設定と言いますが、サイトを運営していく中で抽出されていくデータを見て、アクセスしやすい時間帯、ページを見る順番などもペルソナとして組み入れていきます。

滑り台効果を利用する

「滑り台効果」とは、文章のセンテンスを読むと、次から次へ読まないと気が済まないような気持ちにさせることです。

そのために、センテンスは次のセンテンスを読ませるための流れでしかありません。目的は成約に結びつく最終章(クロージング)まで引っ張ることです。

そのためには、最初のセンテンスで「謎」を提示し、次から次へ読んでいかないと謎が解決しないと言う書き方をします。そして、クロージングまできて解決すると言う手法がコピーライティングでは効果的なのです。

人間心理に基づいたコピーライティングの基本原則8ヶ条

様々な業界、販売商品を宣伝するためのコピーライティングですが、販売に貢献した文章が最終的に評価ます。販売に貢献する文章とは人間心理に訴えかける文章であり、人間心理の基本原則を把握する必要があります。本章では人間心理に基づいたコピーライティング基本原則10カ条をお伝えします。

人は、まず自分のことを考える

広告文を見てターゲットが真っ先に考えることは、自分が経験したことや、自分だったらどうするかということです。

「綺麗なお姉さんは好きですか?(Panasonic)」という文章に対して、答える必要がないのに「自分は好き」と答えてしまう人が多いのではないでしょうか?

人は、シンプルなモノを好む

「そうだ、京都へ行こう(JR東海)」のように、短く覚えやすいコピーがいいとされていますが、単純に文字数が少なければいいというわけではありません。読者が理解しようとしなくても理解できるシンプルで分かりやすい言い回しが読者の共感を誘います。

人は、自分が信じているものを信じる

「コラーゲンでお肌がモチモチに」などの表現は読者がコラーゲンに効能があるということを信じているからこそ引きつける文章です。コラーゲンそのものに効能があるかどうかは科学的に賛否両論あります。本当に効果があるけど、ターゲットが認識していない物質を表現しても高い宣伝効果は見込めません。

人は、説得されるより納得して行動する

説得と納得は言葉の意味が全く異なります。「説得」は、相手の状況に関係なく言い負かすことであり、説き伏せると言う言葉と同義語です。営業で言えば、押し売り。これでは、Webサイトでの成約率にはつながりません。

「納得」は、理解して自らの意思で行動することを言います。Webサイトのコピーライターにとっては、ターゲットが納得して成約にまで至ることが大事なプロセス。コンセプトを理解してもらうには、ターゲットの気持ちになって考えること。ターゲットに理解してもらうことこそが、成約率を高めるコピーライティングにつながります。

人は、五感を強く刺激するものを記憶に残す

Webサイトで商品を購入する際は、実際に商品を手に取ることはできません。それだけに、商品をイメージさせるキャッチコピーの重要度が高くなります。

商品をイメージさせるには、五感を刺激することでインパクトを与え、記憶に残してくれます。「口の中でとろけるような柔らかさ」、「香ばしい香り」、「シルクのような手触り」など、ターゲットが体験したことに基づいて表現することがポイントです。

人は、考えたくない、行動したくない、変化したくない

人の脳は、変化することを嫌がります。新しい物事を考え、行動に移すことは、脳へのストレスにつながるからです。変化は、日常のルーティンを揺るがすストレスです。

変化のない日常を好む脳は、大きな変化を促すキャッチコピーは無意識のうちにスルーをします。脳が好むのは、考えもせず行動もせずに、変化だけできることです。

このようなストレスのない変化を好むコピーライティングを生み出すのが、テクニックの一つとなります。

人は、痛みを避けて快楽を得たい

心理学者のジークムント・フロイトが提唱した快楽原則によれば、心理学・生理学的に満たされるには、痛みを避けて快楽を求めるのが人であるとしています。

商品を購入する前のターゲットが何に痛み(不満)を感じ、どのような快楽(ベネフィット)を求めているのかを理解した文章を作成しましょう。

人は、ストーリーの一部に加わりたい

キャッチコピーの一部に、「全米が泣いた」、「全国の書店員が推薦する」など、流行していることを伝える言葉が使われます。ありきたりのようですが、みんなが知っているのに、自分だけが知らないなんて恥ずかしいと言う感情が湧き起こります。

人は、社会の風潮を知り、そこに参加していたいのです。そのために、今売れているのはこんなものです、こういう人々に好評です、というキャッチフレーズが必要となるのです。

コピーライティングを上達させるための勉強方法

著者が起業してすぐに作成したコピーライティングで成約率を130%向上させた勉強方法をお伝えします。

日本一のセールストークを模写する

セールストークの技術を用いて年間数十億円を売り上げているジャパネットたかたの中島一成さんのトークを模写し、分析することをおすすめします。

ちょっとした一言や仕草、番組構成、表現方法はすべてコピーライティングに反映させることができます。たった30分の放映時間で数え切れないほどの心理テクニックを駆使しています。

リアル営業の力を磨く

「リアルの営業はできないが、コピーライティングで商品を販売することができる」という人はこの世に存在しません。理由は、営業もコピーライティングも、読者の立場に100%立ったときに初めて高い成約率を獲得することができます。

コピーライティングのテクニックだけ身につけたほとんどのコピーライターは押し売り型のコピーになってしまいます。

コピーライティングに関するおすすめの書籍で学ぶ

1:人間心理の基本を学べる教科書

現代広告心理術

現代広告の心理技術101―お客が買わずにいられなくなる心のカラクリとは

現代広告の心理技術101―お客が買わずにいられなくなる心のカラクリとは』は素人でもわかりやすい内容なので、簡単に一冊読みこなすことができます。コピーライターを目指す人必見の広告宣伝テクニック本です。

顧客の購入心理を研究しているので、ターゲットの心の動きを読み取る参考になります。効果を実証済みの集客テクニックが実例で書かれているので、説得力があります。

2:読みながら目線を引きつけるコピーを作成できる教科書

キャッチコピー力の基本

『キャッチコピー力の基本』

キャッチコピー力の基本』で「言葉の選び方、使い方、磨き方」について学ぶだけで、ターゲットに「刺さる、つかむ、心に残る」キャッチコピーを作ることができるようになります。

3:高い成約率のランディングページ用コピーが作れる

10倍売れるWebコピーランディング

『10倍売れるWebコピーランディング』

10倍売れるWebコピーランディング』では、リサーチの仕方、構成の組み方をルール化し、文字によるセールスが成功する「原理原則」が学べます。

4:コピーライティングの本質が詰まった書籍

究極のセールスレター

『究極のセールスレター』

究極のセールスレター』の初版は、米国で1990年に発売された、ダイレクトマーケティングの奥義としてロングセラーとなっているバイブルです。著者は、マーケティングの世界的グルと言われているダン・S・ケネディ。編集は、日本のカリスマコンサルタントの神田昌典。コピーライターを目指す人は、必ず目を通しておきたい必読書です。

ターゲットを理解するのがコピーライティングの神髄

Webサイトに押し売りは通用しません。一方的に訴えかけることしかできません。しかし、訴えかけるターゲットを細かく設定し、ターゲットの心理を深く理解して感情に訴えかけるのがコピーライターの神髄です。

ターゲットの心理状態をつかみ、商品の購入や、会員登録につなげることが成約。コピーライティングのゴールです。そして、成約率をアップさせることが、コピーライターの未来につながります。

               

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