本インタビューは、B to Bオフィス用品通販サイト「カウネット」のSEO戦略と、外部パートナーとの協業による成果を明らかにしたものです。カウネットのSEO担当者である深來様へのインタビューを通じ、コンテンツSEOの導入背景、実施プロセス、得られた成果、そして今後の展望が詳細に語られています。
カウネットは、サイトのSEO強化の一環として、2023年から新規のお客様に向けたコンテンツ制作を始めました。外部パートナーとの協業により、取り組み開始からわずか4か月で、年間のセッション目標を達成しました。また、5位以内のキーワードが全体の72%を占めるなど、顕著な成果を上げています。
深來様は外部パートナーの選定において、構成力、オリジナリティ、そしてコストパフォーマンスを重視しました。特に評価されたのは、ユーザーニーズを捉えた企画力と、要望に対する柔軟な対応力でした。
自然検索からの顧客獲得に悩んでいたカウネットですが、コンテンツSEOを通じて、新たなお客様との接点を増やすことができています。
コクヨの通販「カウネット」について
コクヨグループ100％連結子会社である株式会社カウネットは、法人向けにオフィス用品の通信販売を手掛ける企業で、通販サイト「カウネット」を運営しています。2000年のサービス開始以来、独自のプライベートブランドを含む多彩な商品ラインナップと、多機能なサービスを通じて、オフィスで働く方々のニーズに応えてきました。さらに、テクノロジーとクリエイティビティを活用し、すべての働く人に価値ある体験を提供する取り組みを推進しています。
インタビューにご協力いただいた株式会社カウネット深來様プロフィール
株式会社カウネットUIUXデザイン部所属。
コクヨグループのカウネットEC本部におけるSEO担当。
新卒から7年間SEOに従事し、SEOコンサルティング会社での勤務や不動産領域でのSEO担当を経験後、2023年9月にカウネットへ入社。
現在は、コンテンツSEO戦略の立案・実行を主導。
専門はSEO戦略立案、コンテンツマーケティング、ライティング、ベンダーマネジメント。深い知識と経験、コンテンツの質を見極める目利き力、俯瞰的な視点を強みに、カウネットの成長に貢献し続けています。
目次
コクヨの通販「カウネット」について
ーーmedifund 原田：カウネット様の歴史について少しお伺いしてもよろしいでしょうか？
カウネット 深來様：
当社はもともとカタログ通販から事業をスタートさせ、サービスは既に25年近い歴史を持っています。長年にわたり、私たちはカタログによる販売に注力してきました。その理由は、インターネットの利用が困難な学校や病院など、セキュリティが要求される施設が顧客層に多かったからです。
しかし、その間にもデジタル化は急速に進展し、紙ベースの文化が次第に薄れてきました。市場では競合他社がインターネットを利用した販売で顕著な成長を遂げ、気が付けば私たちは後れを取っていました。これを機に、数年前からはインターネット販売にも力を入れるべきだとの考え、強化に取り組んでいます。
ーーコクヨ株式会社様にとって「カウネット事業」はどういう役割なのでしょうか？
カウネット 深來様：
カウネットは、コクヨのデジタル変革と顧客体験（CX）改革の中心として重要な役割を担っています。BtoBセクターのデジタル接点として、カウネットは顧客データを収集し分析することで、顧客ニーズに迅速に対応しています。
また、カウネットは森林経営モデルを支えるコクヨグループ全体のマーケティングエンジンとして機能し、ECビジネスで蓄積されるデータを基に全社の製品開発や戦略立案に貢献していきたいと考えています。
ーーカウネット様全体としてはどういう目標を掲げていますか？
カウネット 深來様：
カウネット全体の目標としては、競合他社様に負けないサービスを提供してご利用いただいているお客様の満足度を高めていきたいと思っています。
SEO施策で集客した多くのお客様に便利に使っていただくために、品揃え拡大とユーザビリティの向上を図り、稼働顧客数と売り上げ拡大を目指しております。
また、カウネットがEC強化の方針にシフトしたことにより、デジタル人材のキャリア採用にも積極的に取り組み、ここ数年はＤＸ推進に欠かせない人材確保に力を入れている状況です。
持っていた課題は、計画した公開記事数を達成するためのリソースが少ないこと
ーーサイト全体のSEOに関して、依頼した当初はどのような課題感をお持ちでしたか？
カウネット 深來様：
弊社では、コンテンツSEO担当が私1人という状況で、目標の公開記事数を達成するためのリソースが不足している点が課題でしたが、限られたリソースの中で効率的に成果を出すため、のパートナー選定は慎重に行いました。
ーーなるほど。まずはコンテンツSEOで成果を出して、社内での説得力を上げるという作戦だったということでしょうか？
カウネット 深來様：
そうですね。もともとコンテンツを全くやっていなかったので、そちらに伸びしろがあるのではないかと考えました。
ーーちなみに、コンテンツSEOの目的は、サイト全体におけるSEOの効果を証明するためが一番の目的なのか、それとも売上を見込んだ上で始めたのか、どちらでしょうか？
カウネット 深來様：
まずは伸びしろを示すことが一番大きな目的でした。ただ、当初の計画よりもずっと早いペースでセッションの獲得はできているので、来年は売上拡大にも注力できるのではないかと思っています。また、当初は弊社のサービスを広くお客様に認知していただく手段を探していました。「カウネット」の認知度が少し低いので、コンテンツSEOで上位表示されることで、少しでも多くの方に「カウネット」という名前を知っていただく機会を増やすことも目的の一つでした。それも達成されつつあると感じています。
依頼後の成果は目標KWで5位以内獲得率が約72.2%、1位のキーワードは約19.4%
ーーありがとうございます。実際に出た成果についてお伺いしたいのですが、売上や検索順位、CVRなどについて、弊社との取り組みでどれくらい増えているのか、また深來様の体感として他にどういうところに成果を感じているかをお聞かせください。
カウネット 深來様：
成果を一番感じているのは流入の部分ですね。
セッションの部分では非常に貢献していただいています。例えば、メディファンドさんにご依頼して3か月でセッションは10倍以上になっています。2024年当初の年間目標も早々に達成し、想定以上の成果を出していただいています。
現在の記事数は大体100記事前後です。ちなみに、3月のコアアップデートでメディファンドさんの記事は大きく順位が伸びました。
もともとリリース直後から10位前後で高評価だったのですが、アップデートで一気に順位が上がり、ターゲットキーワードで1位をとれるものも複数出ました。
特に手は入れていないので、いい記事を書いていただいていたおかげです。
パートナーさんごとの順位も定期的にモニタリングしていますが、メディファンドさんの記事は目標キーワードで5位以内の率が72%です。1位のキーワードも19%くらいあります。非常に良い記事を書いていただいていると思っています。
ーー依頼する決め手としては、大手だから頼むとかではなく、これなら成果が出るだろうというところを厳選されていたのでしょうか？
カウネット 深來様：
当初は社内に相場感の知識がなかったので、一本20万円くらいの記事単価ありましたが、比較してもクオリティは遜色ないと思っています。記事の質を精査するという点では、私がジョインした意味があったのかなと思います。
SEOのキャリアがあるからこそ正しく依頼先を判断できた
ーーありがとうございます。他社と比較されていたとのことですが、比較ポイントは何だったのでしょうか？また、最終的になぜ弊社を選んでいただいたのでしょうか？
カウネット 深來様：
まず、お声がけさせていただいた理由ですが、実は過去に弊社が一度メディファンドさんにご依頼をさせていただいたことがありまして、社内で紹介をいただいた形になります。その際はSEOではなく、もしかしたらコピーライティングだったかもしれませんが、一度記事の制作をご依頼したことがあります。それで、ベンダーさんを探しているならここもどうかとお勧めいただき、メディファンドさんにご依頼させていただきました。
比較のポイントはいくつかあったのですが、まず年間のリリース目標として150本を設定していました。本業務をメインで担当する社員が私一人なので、リソースが足りないということで外注を検討しました。私はこれまでインハウスでライターをやっていたので、外注に対してあまりいいイメージがなかったんです。でも、メディファンドさんの構成表の内容が私のライティング経験と親和性が高いと感じました。
また、メディファンドさんの記事が社内で評判が良かったこともあります。初めにいただいた記事の評価が高く、「メディファンドさんいいんじゃない？」という声が上がりました。そして、本数を稼ぐ必要があるので、ある程度コストパフォーマンスも考慮しました。
ーーなるほど。テストライティングをさせていただいて、社内でも評判が良かったということですね。深來様がもともとSEOに詳しいということで、安心できるだろうというご判断もあったのでしょうか。
カウネット 深來様：
そうですね。構成表をとても細かく作っていただいて、ありがたく思っています。メディファンドさんは記事のクオリティが高く、オリジナリティを重視した記事を作ってくださったのが評価のポイントでした。
セッションを伸ばすために今後もメディファンドさんに依頼したい
ーー今後のSEO施策の方向性など現在考えていることをお伺いしてもよろしいでしょうか？
カウネット 深來様：
今後もコンテンツSEOによるセッション数は増やしていきたいと考えています。そのためにいい記事を作成してくださるメディファンドさんの協力が必要不可欠だと考えています。
また、そろそろ記事のリライトにも力を入れていきたいと思っていますので、そのあたりもぜひメディファンドさんとご相談させていただきたいと思っています。
調整の依頼に対して嫌な顔をされず、逆に提案してもらえるところがありがたい
ーーありがとうございます。ちなみに、弊社への課題や改善点などはありますか？もっとこうしてくれたらいいのにと思ったことはないですか？
カウネット 深來様：
いえ、全然ないです。本当にいつもありがとうございますとしか思っていません。例えば、こういう風にしてほしいとお伝えするケースがあるのですが、その場合も嫌な顔一つせずに受け 入れてくださって、かつ単に聞くだけではなく、「ならもっとこうしてはどうでしょうか」というプラスアルファの提案をいただけることがあって、そのあたり本当に助かっています。
ーーありがとうございます。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
カウネット 深來様：
こちらこそありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
取材者：medifund代表 原田
i-SHOT株式会社medifund事業部代表。
SEOに7年間従事し、クライアントのWebマーケティングをサポート。
高品質なWebコンテンツを武器に自社でもWebメディアを運営し、
培ったノウハウでクライアント業績改善を支援しています。
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