夜逃げは成功してもその後が地獄!危険な夜逃げ体験談と正しい借金解決方法

借金やDVで「夜逃げ」を検討する人は少なくありません。しかし結論からいうと、夜逃げはやめた方がよいでしょう。

本記事では実際に夜逃げした人へ調査を行い、その実態や過酷な逃亡生活を聞いてみました!夜逃げを考えている人は、リアルな夜逃げの怖さをぜひ参考にしてください。

夜逃げ実体験をチェック

夜逃げは非常に危険な選択です。問題を根本的に解決できないばかりか、あえて自分を危険な状況にさらすようなもの。そのうえ、絶対に捕まらない保証もありません。

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目次

夜逃げとは?夜逃げの理由や違法性

そもそも夜逃げとは、人目につかないようこっそりと行方をくらますことです。誰にもバレないよう、夜間に行われることが多いことから「夜逃げ」と呼ばれます。

夜逃げは基本的に何かから逃亡することを目的としているため引っ越しとは違い、住んでいた家をそのままにして出掛けることがしばしば。また転居先を決めずに最低限の荷物だけ持って夜逃げする人もいます。

夜逃げ自体は違法ではない

夜逃げすること自体、違法ではありません。ただし家賃の支払いや借金の返済をバックレて夜逃げした場合、払うべきものを払わなかったとして詐欺罪や窃盗罪に問われる可能性があります。

また刑事事件として扱われなかったとしても民事事件として訴訟を起こされ、夜逃げの途中で見つかり債務の返済や損害賠償を求められることもあるでしょう。

夜逃げする理由

夜逃げする理由は以下のとおり、人によりさまざまです。

夜逃げの理由
  • 借金から逃れるため
  • DVやストーカーから身を守るため
  • 家庭内の不和から逃れるため
  • 近隣トラブルから逃れるため
  • 犯罪組織や宗教団体から逃れるため など

長期間の夜逃げを計画的に実行する人もいれば、衝動的に短期間の夜逃げを実行する人もいます。

夜逃げは借金問題の解決にならない

夜逃げはただ借金から逃げ続けるだけで、根本的な解決になりません。実際に夜逃げをした経験のある人も、このようにアドバイスしています。

 夜逃げは借金問題を解決する方法ではありません。

38歳男性/夜逃げ当時の年収:100~200万円未満/夜逃げ期間:2年

夜逃げは、借金問題を解決する方法ではありません。むしろ、借金問題をさらに悪化させる可能性があります。夜逃げを考えている人は、まずは弁護士や司法書士に相談し、適切な解決方法を探すことをおすすめします。

夜逃げの理由はさまざまですが、借金問題を抱えているなら弁護士や司法書士に相談して債務整理を検討しましょう。DVに悩んでいる場合は、政府の公的な機関に相談したり警察に通報したりと、夜逃げよりも効果的な方法は数多くあります。

【実体験】踏み倒し成功したけど超地獄!夜逃げのやり方

本記事では夜逃げ経験者に対し、どのように夜逃げしたのかアンケート調査を実施しました。夜逃げはおすすめな方法ではありませんが、ここからは「実際どんな風に夜逃げするの?」という疑問にお答えします!アンケート調査から分かった夜逃げのポイントは、主に以下のとおりです。

ただしこの生活を真似するのはかなり辛そうです…!しかも、ここまでしたのに途中で捕まったという人もいます。やむを得ない場合もあるかもしれませんが、できるだけ夜逃げはしないほうが良さそうです…!

1.夜逃げのタイミングはやはり夜

夜逃げというだけあって、家を出るタイミングはやはり「夜」という回答が多数派でした。

46歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:5ヵ月

夜でした、時間帯は深夜26時くらいでした。

 深夜2時過ぎ

50歳男性/夜逃げ当時の年収:400万~500万円未満 /夜逃げ期間:5年間

深夜2時過ぎぐらいでした。

最も多かったのは、「深夜2時頃」という回答です。

周囲が寝静まった頃に、ひっそりと出ていくのが夜逃げの定番のようですね。

ただし中にはこんな回答もありました。

昼は誰もいないので逃げやすい

30歳女性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:2日

昼は誰もいないので夜逃げしやすかったです。

住んでいる場所によっては明け方や昼の方が人もおらず、自然に家を出られる場合もあるようです。

2.荷物は最低限持って家はそのまま

当時の身なりや家の状況を聞いたところ、荷物は最低限で、家はそのままにして夜逃げする人が多い結果となりました。

48歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:3ヵ月

貴重品と衣服のみ持って出ました

28歳女性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:1ヵ月

リュックひとつだったので、家具も置いていきました

38歳男性/夜逃げ当時の年収:100万~200万円未満/夜逃げ期間:2年

(持ち物は)財布、携帯、1着の服

基本的に貴重品、スマホ、最低限の着替えのみという荷物で夜逃げする人が多いようです。また家は生活感を残したまま夜逃げしたほうが周囲にもバレにくいのかもしれませんね。

なお当時仕事をしていた人は、「連絡せずバックレた」という回答が多数派でした!

3.夜逃げのサポート業者は利用しない人が多い

今回のアンケート調査で、夜逃げのサポート業者を利用したと回答した人はなんと0人!全員が一人もしくは家族の援助を受けて夜逃げしたと回答しました。

このような結果となったのは、主に以下の理由が考えられます。

夜逃げのサポート業者は利用しない人が多い理由
  • 業者に頼むお金がない
  • 業者に頼むほど大掛かりな作業がない
  • 業者を呼ぶことで周囲にバレる可能性が高くなる
  • 業者が裏で債権者とつながっている可能性がある

そもそもリュックひとつで家を出るだけの夜逃げに、サポートは必要ありません。それに、できるだけ夜逃げの事実を知っている関係者は少なくしたいものです。

また夜逃げする人はお金に困っていることが多いため、余計な支出を増やしたくないというのも大きな理由のひとつでしょう。

4.実家かネカフェ暮らしが定番

「夜逃げ期間中はどこで暮らしていましたか?」という質問に対し、多数派だったのは親戚の家かネカフェです

26歳男性/夜逃げ当時の年収:700万~800万円未満 /夜逃げ期間:3年

インターネットカフェなどを転々としていました

夜逃げ中は、身分証明書がなくてもよい場所で暮らし続けるしかありません。ほかには車中泊や、知人の家、マンスリーマンションなどの回答もありました。

36歳女性/夜逃げ当時の年収:100万~200万円未満/夜逃げ期間:1年半

親戚の家に間借りしていました。

完全に一人で逃げ続けるのは難しいのかもしれませんね。回答者からはこのような意見もありました。

47歳男性/夜逃げ当時の年収:100万~200万円未満/夜逃げ期間:3ヵ月

周りに手助けしてくれる友人などがいなければ止めた方が良いです。計画性を持ちましょう。

いずれにしても「いつ見つかるか分からない」状況下のため、どこにいても心は休まらないでしょう。

5.住民票は移さず行方をくらまし続ける

アンケートの結果、「夜逃げ期間中住民票を移さなかった」と回答した人は100%!住民票を移すと、消費者金融や配偶者が弁護士に調査を依頼すればすぐに足取りがわかってしまいます。そのため皆さん、わざわざ足がつくようなことはしなかったようですね。

とはいえ住民票を移さないと、免許証や保険証が身分証明書として使えません。これにより公的な制度(生活保護や補助金など)が利用できず、正社員としての就職も難しくなります。

46歳男性/夜逃げ当時の年収:400万~500万円未満 /夜逃げ期間:5ヵ月

夜逃げ中はとにかく疲れるの一言でした。身体的にも精神的にも全く休まらず、逃亡犯の気持ちが心からわかりました。

6.生活費は借りるかバイトで何とかする

では夜逃げ中の生活費はどうしていたのでしょうか?多数派だったのは、「家族や親戚に養ってもらっていた」という回答です。

50歳男性/夜逃げ当時の年収:400万~500万円未満 /夜逃げ期間:5年

義母に養ってもらっていました。

日雇いバイトや派遣で採用してもらい、なんとかそれで食いつないでいたという人もいました。

41歳女性/夜逃げ当時の年収:100万~200万円未満/夜逃げ期間:3年

パチンコ屋の給料。辞めた後は売春で稼いでいました。

38歳男性/夜逃げ当時の年収:100万~200万円未満/夜逃げ期間:2年

アルバイトや日雇い労働で工面していました

パチンコや風俗店は身分証明書の確認がゆるいようですね…。ほかにはこんな人も。

26歳男性/夜逃げ当時の年収:700万~800万円未満 /夜逃げ期間:3年

恥ずかしい話ですが転売で稼ぎました

確かに物を売るだけなら身分証明書は必要なく、ネット上で完結できます。そのため、夜逃げ中の一時的な資金稼ぎとしては現実的ですね。ただし、転売を継続的に行う場合は、古物営業の許可が必要です。さらに転売するものによっては迷惑防止条例違反や詐欺罪といった罪に問われる場合もあるため、夜逃げ中にビジネスとして確立するのは避けましょう。

夜逃げは危険でハイリスクすぎるので絶対ダメ

夜逃げのやり方を紹介しましたが、くれぐれも真似しないようにしましょうその理由は、主に以下のとおりです。

実際、今回アンケート調査に協力いただいた皆さんも過酷な実体験から「夜逃げはおすすめしない!」とアドバイスしています。

46歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下 /夜逃げ期間:5ヵ月

夜逃げはせずに事情を相手に素直に伝え謝罪したほうが絶対にいいです。経験者の私から言わせると夜逃げはオススメできません。

48歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:3ヵ月

できれば夜逃げはせずに対応してください

59歳女性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:5年

よほどの覚悟ないとできないのであまりおすすめしません

また今後は、マイナンバーカードといった個人情報を一元管理するシステムが確立されていくでしょう。夜逃げしてもより一層見つかるリスクが高くなることが予想されます!

夜逃げしてその後見つかるまたは捕まる人もいる

夜逃げは100%逃げ切れるとは限りません。事実、夜逃げ中に捕まったという人もいました

46歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下 /夜逃げ期間:5ヵ月

住んでいたアパートの大家や管理会社が家賃滞納金未払いの被害届を警察に出していたため、知人の家やネットカフェなどを転々としていました。しかし実家に戻り暮らしていた際に警察官が訪ねてきて捕まり、夜逃げには失敗しました。

たとえば借金から逃れようと夜逃げした場合、踏み倒した借金だけでなく返済が遅れた分の延滞金(遅延損害金)も加算請求される可能性があります。またDVから逃れるために夜逃げした場合、どこにも相談や通報していない状況で見つかってしまうと、誰も守ってはくれません。

このように夜逃げは根本的な問題解決にならないばかりか、状況を悪化させてしまうこともあります。

住民票が移せないため仕事も公的手続きもできない

夜逃げでは住民票を移さず生活するのが一般的です。しかしこれでは、運転免許証や保険証などの身分証明書を更新できません。結果的に正規社員としての就職や生活保護の申請など、身分証明書が必要な手続きができなくなります

そのため多くの場合は家族に養ってもらうか、日雇いバイトで食いつなぎながらネカフェ暮らしをすることになるのです。

48歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:3ヵ月

夜逃げ中は仕事を探そうにも、住所を記入する欄があったため一番困りました。

周囲の人間を巻き込んでしまう

夜逃げは家族をはじめとする、周囲の人を巻き込んでしまうことがあります。たとえば家を放置して夜逃げした場合、大家や管理会社は連帯保証人か緊急連絡先へ連絡を入れるでしょう。結果的に、自分の知らないところで家族や知人が自分の家賃を肩代わりしてくれていた、という話はよくあります

41歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:3年

私の考えですが、私みたいな夜逃げするとたくさんの人に迷惑がかかるし生活も安定しないので、おすすめはしたくないです。一度落ち着いて考えて、コツコツ仕事しながら真面目に暮らすのがいちばんだと思います。

また親戚や知人の家に身を寄せたり養ってもらったりする場合、迷惑をかけている罪悪感に苛まれます。

46歳男性/夜逃げ当時の年収:100万円以下/夜逃げ期間:5ヵ月

夜逃げ中はお金の工面に一番困りました。知り合いの知人全員の家に出向きお金を借りて周りましたが、嫌がる知人もいて本当に迷惑をかけてしまい申し訳ないという気持ちになり辛かったです。

病院にも行けない

仕事をバックレて夜逃げすると、おおむね14日の無断欠勤で正当な解雇が認められ、退職扱いとなります。すると社会保険の被保険者資格を失い、今までの健康保険証が使えなくなります

新しい健康保険証を持つには住民票の提出を伴う手続きが必要ですが、夜逃げ中は用意できません。つまり保険証のない状態で暮らさなければいけないということです。

つまり病院で、保険が適用できなくなります。たとえば風邪薬をもらうだけでも、数千円から数万円の診察料や薬代がかかるでしょう。そのため夜逃げ中は、病院に行くとしても多額の費用がかかってしまうと思っておくべきです。

夜逃げせずに問題を解決する方法

夜逃げをしても、辛く不安な思いをするばかりで根本的な解決にはなりません。スムーズに問題を解決するには、以下の対処法を検討しましょう。

借金問題に強い専門家に無料相談して債務整理

借金問題で悩んでいるなら、まずは法テラスに相談しましょう。法テラスとは、経済的に困っている人が無料で法律相談を受けられる窓口です。

予約すれば30分間、無料で弁護士に借金問題を相談できます。専門家の意見を仰ぐことで、自分の借金がどうすれば解決するのかわかるでしょう。弁護士と契約を結んだ場合も、料金は後払いで月5,000円から無理なく支払えます。

また弁護士が介入すると、闇金を含む金融会社各社からの督促はすぐに止まります。
法テラス

なお借金問題は、債務整理という手続きで解決できるケースが大半です。債務整理とは、何らかの理由で借金や各種料金を払えなくなってしまった人のための公的な救済措置です。夜逃げしなくても借金を減額、または免除して生活を立て直せます。

また、弁護士事務所に直接相談することもおすすめです。多くの弁護士事務所では初回相談を無料で行っており、具体的な解決策や手続きについて詳しく説明してくれます。

信頼できる弁護士のサポートを受けることで、最適な債務整理の方法を見つけられるでしょう。
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手続きは主に上記の3種類があり、借金の額や今の経済状況によって適切な手続きを選べます。

借入先とのやり取りや裁判所へ提出する書類の作成なども、弁護士にお任せできます。専門家の力を借りて、スムーズに家計を立て直しましょう。

DVは公的な相談窓口で避難先を確保

DVで避難先を探している場合は、下記のDV相談+へ問い合わせましょう。この相談機関は、内閣府が公的に運営しています。

24時間365日いつでも電話やチャットで相談でき、最寄りの避難場所や警察への通報の仕方など、状況に合わせた対応を案内してくれますよ。

DV相談+の相談窓口

0120-279-889(つなぐ はやく)
#8008(はれれば)
受付時間:24時間365日
チャット・メール対応
DV相談+公式サイト

DV被害者は夜逃げをしなくても、各地に「緊急避難用シェルター」があります。足がつかないよう場所は公にされていませんが、上記の相談窓口を介して紹介してもらえば無料で利用することも可能。子どもと避難できる場所もあります。

夜逃げするよりもこうした施設を活用したほうがよほど安全で、お金の心配もいりません。

夜逃げは見つかるし超リスキー!公的支援を活用しよう

夜逃げをすると一時的な安全の確保はできても、問題の解決にはなりません。今回アンケートに回答いただいた方の多くも、夜逃げ中は「見つかったらどうしよう」と常に不安な日々を送っていたそうです。また、途中で見つかったり、捕まったりするケースも少なくありません。

借金の場合、最低でも5年間逃げ切る必要があるため踏み倒しは現実的ではありません。それよりも借金なら債務整理、DVは公的な窓口や避難シェルターを活用するなど、さまざまな支援を活用しましょう。そのほうが夜逃げよりも、よほど自分の安全や利益を守れます。

「もう逃げてしまいたい…!」と思ったときこそ、一歩立ち止まってほかにできることがないか、考えてみてください。

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