お金がない無職の人は死ぬしかない？救済制度や相談窓口を一覧で紹介

無職でお金がない状況になると、「死ぬしかない」と思うこともあるかもしれません。

「家がなく、住民票も取れないから仕事も探せない」「持病があるわけではないから、生活保護を受けられない」このように、「死ぬしかない」と思っている人の状況はさまざまです。

しかし、実は日本には無職でお金のない人を救済する公的な制度や民間サービスがたくさんあります。たとえば以下のとおりです。

誰でも利用できる0円サービス
無職になって1年以内なら	ハローワークでの失業手当申請
理由があって働けないなら	生活保護の申請相談
住まいの相談がしたいなら	自治体の相談窓口や非営利団体のサポートの活用
一時的な生活費がほしいなら	日雇いバイトや公的支援
借金があるなら	「法テラス」の活用
精神的に辛い状況なら	公的機関やこころのダイヤルの活用
健康に支障をきたしているなら	無料低額診療の利用

しかもどれも無料で利用できます。こうした相談窓口や支援制度を知らずに「死ぬしかない」と思うのは、とてももったいないことです。

そこで本記事では無職の人が知って得する、無料で利用できる便利なサービスを見ていきましょう！

お金がないのに無職になり「死ぬしかない」と思っている人へ

無職でお金がない状況が続いてしまうと、精神的余裕がなくなってしまい「自分はもう死ぬしかない」と考えてしまう人は少なくありません。

しかし、無職でお金がなかったとしても選択肢は様々あります。例えば、生活保護の申請、自治体の相談窓口や非営利団体のサポートの活用が可能です。無料のサービスを活用することで、相談できなかった悩みを打ち明けたり、生活を立て直すチャンスが生まれるはずです。

お金のない無職に便利な0円サービス一覧！

無職でお金がない状況でも、様々な無料サービスを活用できます。相談窓口や支援制度を知っておくことは、生活を立て直し、今後の人生をしっかりと歩むために重要です。

誰でも利用できる0円サービス
無職になって1年以内なら	ハローワークでの失業手当申請
理由があって働けないなら	生活保護の申請相談
住まいの相談がしたいなら	自治体の相談窓口や非営利団体のサポートの活用
一時的な生活費がほしいなら	日雇いバイトや公的支援
借金があるなら	「法テラス」の活用
精神的に辛い状況なら	公的機関やこころのダイヤルの活用
健康に支障をきたしているなら	無料低額診療の利用

【無職になって1年以内】ハローワークで失業手当の申請を

まず、無職になって1年以内の人は、ハローワークで失業手当を申請しましょう。

ハローワークは、仕事を探している人や求人事業主に対して失業手当の申請や再就職の相談などのサービスを無償で提供する、国が運営する総合的雇用サービス機関です。

無職になって1年以内の人がもらえる失業等給付の一つに「基本手当」という給付金があります。この手当は退職の日以前2年間に、雇用保険に加入して保険料を納めていた期間が通算して12ヶ月以上ある場合に受け取れるお金です。

突然の失業となっても生活に困窮することなく、安心して就職活動できるように支給されます。失業手当は、本人がハローワークに申し込まなければ支給されない点には注意しておきましょう。

参考：基本手当について｜ハローワーク インターネットサービス

【理由があって働けない】生活保護の申請を相談

どうしても仕事を見つけられず収入の確保が難しい人は、生活保護の申請を検討してみましょう。

生活保護を希望される方は、自己破産で借金をなくすことを前提として申請するのが一般的です。生活保護を受けるためには、世帯員全員が利用し得る資産や能力、その他あらゆるものを、その最低限の生活を維持するために活用することが前提です。

生活保護の申請で受給できる金額は、最低生活費が基準となっています。

子どもの教育や介護などが必要な世帯には、さらに教育扶助や介護扶助などが加算される仕組みです。

参考： 生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法（令和5年10月）｜厚生労働省

【住まいの相談】お金がなくてもホームレス生活は免れられる

お金がなく住まいが見つからない人はホームレス生活に陥ってしまう可能性があるため、事前に対処方法を確認しておきましょう。

住まいがない場合、住民票が取れなくなってしまいます。就職する際に住民票が提出できなかったり、生活保護の申請もできないため早急な対応が必要です。

自治体の相談窓口を利用する

自治体には、お金、仕事、住宅など生活に関する悩みを相談できる窓口があります。それぞれの都道府県に複数の相談窓口があるため、一度相談してみるのがおすすめです。

自治体相談窓口一例

事業実施者相談窓口	電話番号
株式会社ランスタッド 生活支援部保護第一課（東京・江東区）	03-3647-8487
日高コンソーシアム 相談支援事業所ういず（北海道）	0146-22-6246
社会福祉法人大阪市福島区社会福祉協議会 生活安心相談窓口（大阪）	06-6468-6340

出典：自立相談支援機関窓口情報｜厚生労働省

相談窓口に悩みを打ち明けることで、住まいや仕事を探してくれるといった親身なサポートを受けられるため、活用してみてください。

非営利団体のサポートを受ける

非営利団体の中にも、仕事や住まいに困った人々が自立できたり、人生を立て直せるサポートが受けられるものがあります。

ネットカフェや車上生活、これから退去予定で今後の住まいの予定がない人は相談してみましょう。無償での住居紹介や生活保護申請のサポートを受けられます。

最短即日で案内してもらえるアパートやマンションもあるため、少しでも早く相談するのがおすすめです。

寮付きの仕事で最短即日入居&収入ゲット

「役所に頼りたくない」「生活保護は受けたくない」という人は、自分で仕事を探す必要があります。

住まいや仕事がない人におすすめなのが、寮付きの仕事です。住所不定になっていたり、携帯電話が止まっていたりすると仕事を探すのは簡単ではありません。そんな場合でも、以下の求人サイトであれば寮付きの仕事を見つけられるはずです。

【一時的な生活費の相談】公的支援や日払いバイトで補おう

お金や仕事がなく生活が苦しい人は、消費者金融や銀行からお金を借りるのではなく、市役所や区役所で一時的な生活費の相談をしてみましょう。

また、Indeedのように履歴書不要の求人サイトでは、即日日払いの仕事も掲載されています。一時的な生活費を補いたい人は、求人サイトで仕事を探してみるのも良いでしょう。

「生活福祉資金貸付制度」なら生活費を無利子で借入可能

生活福祉資金貸付制度は、低所得世帯、障害者世帯または高齢者世帯に対し、資金の貸付と必要な相談支援を行う制度です。

生活福祉資金貸付制度には、使用用途に合わせた4つの資金が用意されており、それぞれ支援内容によって細かく分類されています。連帯保証人の有無によっては、貸付利子が発生することなく利用できるのでおすすめです。

資金名	種類	どんな人に向いているか
総合支援資金	生活支援費	生活費が足りない人向け
	住宅入居費
	一時生活再建費
福祉資金	福祉費	医療や介護のための資金が必要な人向け
	緊急小口資金
教育支援資金	教育支援費	子どもの教育費が足りない人向け
	就学支度費
不動産担保型生活資金	不動産担保型生活資金	不動産を持っている人向け
	要保護世帯向け不動産担保型生活資金

しかし、生活福祉資金貸付制度の借入には、1ヶ月程度の期間が必要です。申請書類に不備があれば更に借入日が伸びてしまう可能性もあるので、検討しているのであれば早めに相談しましょう。

シングルマザー・ファザーは「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」を活用

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度は、母子家庭および父子家庭並びに寡婦の経済的自立と生活意欲の助長を図り、児童の福祉を促進することを目的として、修学資金をはじめとした12種類の資金からなる貸付制度です。

シングルマザーやシングルファザーの人は、この制度を活用することで一時的な生活費問題解決に繋がります。

出典：母子福祉資金貸付金｜厚生労働省

即日働ける履歴書不要の日払いバイト

一時的な生活費を補いたいと考えている人は、履歴書や面接が不要であったり、即日採用や日払いに対応している仕事がオススメです。

仕事探しに悩んでいる人は、以下の求人サイトで日雇いバイトを探してみると良いでしょう。

物を売ってお金を作る手もある

お金や仕事がなく生活に困っている人は、自分の身の回りの物を売ってお金にする方法もあります。ブランド物以外にも、状態がよければ高額で買い取ってもらえる物もあるかもしれません。

「売れそうにない」と考えていた物でも、いざ売ってみると高額で買い取ってもらる可能性があります。

【借金がある人】お金がない人のための制度「法テラス」

借金や離婚などさまざまな法的トラブルを抱えてしまった時に、問題解決の助けとなってくれるのが「法テラス」です。法テラスでは、弁護士や司法書士と面談の他に電話などでも無料で法律相談を受けられます。

必要に応じて弁護士や司法書士から費用等の立替えを受けられるため、経済的余裕がない人でも借金問題の解決が可能です。法テラスで無料相談を受けるためには、下記の条件が必要になります。

出典：日本司法支援センター｜法テラス

【心の相談】死ぬしかないというつらい気持ちを吐き出したいとき

「死ぬしかない」という気持ちを抱え続けてしまうと、どんどんとやる気が失われます。そのため、公的機関の電話窓口で辛い気持ちを吐き出すのがオススメです。電話では、辛い気持ちを吐き出しにくい人は、LINE形式の相談窓口や、悩み相談アプリを利用しましょう。

窓口やアプリによっては、24時間対応のものがあります。少しでも辛い気持ちを感じた時は、すぐに悩みを打ち明けてみることが大切です。

公的機関・こころのダイヤルへ電話やLINE相談

厚生労働省では、辛い気持ちの吐き出し口として電話相談窓口があります。相談窓口には、電話だけでなく、LINEのようにSNSで相談できるものもあるため、そちらの利用もおすすめです。

「死にたい」「死ぬしかない」という精神的に辛い気持ちがある人は、一人で抱え込まず相談窓口に気持ちを吐き出しましょう。

相談窓口	電話番号	どんな人におすすめか
いのちSOS	0120-061-338	「死にたい」「消えたい」という気持ちを感じている人
よりそいホットライン	0120-279-338	時間に関係なく相談したい人
いのち電話	0120-783-556	自分が生きる意味がわからなくなってしまった人
こころの健康相談 統一ダイヤル	0570-064-556	気持ちが落ち込んだり、誰かに今の気持ちを相談したい人

悩み相談アプリなら匿名で24時間相談できる

スマホのアプリの中には、匿名で24時間悩み相談ができるものがあります。

アプリ	特徴
うららか相談室	4種類のカウンセリング方法から選べる 「ビデオ」「電話」「メッセージ」「対面」
シニトリ	生きづらさについて考える5羽のトリたちに自分の気持ちや考えを吐き出せる
よりそいAI	ちょっとした辛いことや愚痴など様々なシーンで寄り添ってくれるAIチャットアプリ
Awarefy	日々のコンディションや感情を記憶したり、ストレスに負けないスキルを鍛えられる

スマホがあれば、場所を気にせずすぐに相談できるのが悩み相談アプリのメリットです。辛い気持ちが限界になる前にまずは相談してみましょう。

【病気になった場合】お金がない無職でも身体や心は大切に

お金がない状況で病気にかかってしまった場合は、無料低額診療を利用しましょう。また、生活保護の認定をするためにも病院で診断書をもらっておくことも重要です。

お金や仕事がない人は、身体や精神的にも苦しい状況に陥ってしまいます。身体が弱ってしまうと風邪を引きやすくなったり、精神的に苦しい状況が続けばうつ病といった精神的な病気になるリスクがあるため注意が必要です。

診察代が払えない人は無料低額診療を利用

お金がなく診察代が払えない人は、無料低額診療を利用しましょう。無料低額診療は、低所得者が経済的な理由によって、必要な医療を受ける機会を制限されないようにするために無料または低額で診療を行う事業です。

低所得者以外にも、要保護者やホームレス、DV被害者や人身取引被害者等の生計困難者が当てはまります。

心身の異常を感じた時は、できるだけすぐに無料低額診療を提供する事業に相談するのが良いでしょう。

診断書をもらうと生活保護の認定に有利

生活保護は、生活が困窮している人を支援する国の制度であり、無償で生活費のサポートを受けることができます。そのため、無職や低所得で生活費が足りない人は生活保護の認定を受けるのも苦しい生活から抜け出す方法の一つです。

診断書や障害者手帳を持っておくと申請がスムーズになるため、事前に主治医から診断書を発行してもらっておくと良いでしょう。

お金がない無職の取ってしまいがちなNG行為

お金がない人は精神的にも追い込まれてしまい、闇金や個人間融資、闇バイト、複数の借金を抱えるなどの危険な誘いに乗ってしまうことがあるので注意が必要です。下記にお金がない無職の人が取ってしまいがちなNG行為をまとめました。

消費者金融でお金を借りて利息に苦しむ

消費者金融は、金融庁から認可を受けて営業しており、賃金業法にしたがって貸付をしています。消費者金融は即日融資が可能なため、お金がない人も簡単にお金を借りることが可能です。

しかし、消費者金融のカードローンは、利息が高いデメリットがあります。消費者金融の最高金利は18〜20%程度のものがほとんどです。利息負担を軽減する方法として、消費者金融によっては初回利用時に一定期間利息がかからない無利息期間が設定されています。

そのため、期間内に返済できる見込みがない人は、お金がないからといって消費者金融を利用するのはやめておきましょう。

闇金に手を出して激しい督促に悩む

お金がないけど、消費者金融やカードローンの審査が通りにくいからといって闇金に手を出してしまうケースも少なくありません。しかし、闇金は違法な方法で貸付をする貸金業者全般のことを指し、注意が必要です。

特に、闇金に手を出してしまうと高額な金利で返済が難しくなってしまいます。返済ができない期間が長引いてしまうと、闇金業者からの暴言や暴力などの取り立てや、1日何回もの電話やメールが続いたりと激しい督促に悩まされるでしょう。

結果的に精神的に更に追い込まれてしまうリスクがあるため、闇金に手をだすのはやめておきましょう。

借金を借金で返そうとして悪循環に陥る

借金の返済に追われてしまい、他社から更に借り入れては返済に充てる「自転車操業」になっている人は注意しましょう。返済に追われている人は、「借りた分をそのまま返済に充てれば、借金総額は変わらない」と考えてしまいがちです。

しかし、新たに借りた分にも金利がかかってしまうため、返済総額は増えてしまいます。借金を借金で返そうとすればするほど総額は増えてしまうので注意が必要です。

借金が増えてしまうとどの会社からも借り入れができなくなり、最終的には返済ができなくなってしまう悪循環に陥ってしまうリスクがあります。

お金がない無職でも支出の見直しで生活が改善できる場合も

お金がない無職の人も家計の見直しをすることで、支出を大きく抑えられる場合があります。家計を見直しする際は、毎月決まった額の支払いが発生する固定費の見直しから始めるのがオススメです。

例として、家賃や通信費、電気代が挙げられます。もちろん食費だったり雑貨といった変動費を抑えることも重要です。下記に支出を見直した場合の一例をまとめました。

支出項目	改善例
電気代	省エネ家電に買い替える（年間で数千円の電気代削減） こまめに電気を消す
通信費	3,000円以下で使える格安プランの利用 格安SIM利用で、スマホ代を1,000円前後に節約する
家賃	家賃が安い物件への引越し 契約更新のタイミングでの家賃交渉
食費	外食を控える コンビニの利用を控える
服飾雑貨費	衝動買いをしない フリマアプリを利用する

お金がない無職でもハローワークをはじめ多数の相談窓口を利用しよう

お金がない無職の人は、精神的に追い込まれてしまい、生きることが辛くなったり何もやる気が起きなくなってしまいます。しかし、お金がない人でもハローワークをはじめとした無料で相談できるサービスがあるため、まずは一度相談窓口に相談してみるのがオススメです。

住まいや仕事がない人でも公的な制度や民間サービスを利用することで、死ぬしかないと思っていた人生でも立て直すことができます。辛い気持ちを感じている人はまず、相談窓口に相談してみましょう。