借金をして返済を滞納していたとしても、別居しているなら実家に連絡や督促がいくことは基本的にありません。
貸金業法を遵守する消費者金融機関であれば通常は本人に連絡が入りますが、個人間の借金や闇金を利用している場合には、実家へ連絡がいく可能性はあります。
実家へ連絡がきた場合、連絡元や返済額の確認などを進めて適切に対処しないと、問題がさらに大きくなってしまうでしょう。
実家に連絡が入ってしまったときの対処法については以下参照
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借金で実家に連絡がいくことは原則ない
貸金業法第21条によると、本人の住所や電話以外への連絡は厳密に禁止されています。
（取立て行為の規制）
第二十一条 貸金業を営む者又は貸金業を営む者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて貸金業を営む者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し、又は次に掲げる言動その他の人の私生活若しくは業務の平穏を害するような言動をしてはならない。
（中略）
三 正当な理由がないのに、債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所に電話をかけ、電報を送達し、若しくはファクシミリ装置を用いて送信し、又は債務者等の勤務先その他の居宅以外の場所を訪問すること。
引用：貸金業法第二十一条｜e-Gov 法令検索
つまり、実家や会社へ自分の借金の連絡が入ることは原則としてはありません。
また貸金業法以外にも、個人情報保護法により顧客の個人情報を無断で第三者に開示することも禁止されています。
本人に連絡が入るのも多くは借金の返済が遅れているケースです。返済督促の連絡も、基本は契約者本人のもとへきます。
ただし、督促連絡を本人が無視していると、場合によっては実家に連絡がいく可能性もあるため、債権者からの連絡には誠実に対応しましょう。
借金が原因で実家に連絡が入るケース
実家に借金の連絡が入ることは考えにくいですが、特定の状況であれば連絡されてしまう可能性はあります。
借金が原因で実家に連絡が入る主なケースは、以下のとおりです。
実家に連絡がいかない場合でも、財産の差押えや自己破産などの法的処置に発展した場合には、借金が家族にバレる可能性は高まるため注意が必要です。
督促の連絡を長期間無視している場合
金融機関・貸金業者からの督促の連絡を長期間無視すると、実家や会社へと連絡範囲を広げられてしまう可能性があります。
貸金業法第21条では、正当な理由がない場合には本人以外に連絡することが禁じられています。
しかし本人に連絡が取れず、返済が滞っている理由や返済予定・返済意欲を確認できない場合は、本人への連絡手段がないという理由から、実家へ連絡へいく可能性がゼロではないということです。
個人間の借金の場合
友人や親族などからお金を借りている、いわゆる個人間の借金で返済が滞っている場合は、借り手の実家へ直接連絡が入るリスクが高まります。
金融機関との契約とは異なり、個人間の借金では以下のようなケースが考えられるためです。
- 貸し借りする際の取り決めが曖昧なことがある
- 貸し手が借り手の実家の連絡先や家族の知人を知っている可能性がある
たとえば友人から100万円を借りる際、特に返済期日を決めずに借りてしまうようなケースです。
借金してから数ヶ月後には返済できない状況になり、友人がいつまでに返してもらえるのか心配して借り手の実家に相談にいくようなことがあり得ます。
実家の家族が連帯保証人の場合
実家の家族が連帯保証人として契約に関与している場合には、金融機関などから直接実家に連絡が入ることがあります。
連帯保証人とは、債務者が借金を返済できなくなった場合に、代わりに返済する義務を負う人のことです。
連帯保証人が支払いに応じられなかった場合、連帯保証人の資産を差押えられる可能性があります。連帯保証人は主債務者本人と同じ返済責任を負うのです。
連帯保証人は借り手が返済義務を果たせない場合に、代わりに借金の残り全額を支払う義務があります。そのため実家の家族が連帯保証人なら、契約者本人の返済が滞っている際には直接連絡が入るでしょう。
闇金から借金している場合
闇金とは、貸金業の登録をおこなっていない業者、もしくは正規に貸金業の登録をおこなっていながら出資法に違反する高金利を取る業者を指します。
闇金から借金をしていて返済が滞る場合、本人だけでなく実家や親戚、職場などへの以下のように取り立てや嫌がらせが発生することがあります。
- 時間関係なく執拗に督促の電話が入る
- 会社や実家まで督促の電話をかける
- 時間に関係なく会社や家まで取り立てに来る
闇金は合法の金融機関ではありません。多くの場合、高い利息を取るうえ、過度な取り立てや脅迫をします。例えば、借り手が闇金から借金して返済できなくなった際、実家に「お前の息子がお金を返していないから代わりにすぐ返済しろ」と電話がかかってくるようなケースです。
闇金の問題は、法的問題だけでなく、家族や職場への精神的ダメージも大きなものとなります。
登録している連絡先が実家のままの場合
契約先で登録している連絡先が実家のままであると、返済トラブルや情報提供の際に実家へ連絡が入る可能性が高まるでしょう。
長期間ではなく一時的な支払い忘れがあった場合でも、金融機関から一度電話連絡が入ります。
このような場合でも、一回電話に出て返済すれば済んだはずの連絡が、家族間のトラブルを引き起こしかねないのです。
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借金で実家に連絡がいかないようにするための対処法
実家に借金の連絡がいかないようにするためには、債務者からの催促に適切に対処することが大切です。
返済計画を立てて予定どおりに返済
返済計画をきちんと立てて予定通りに返済を進めることで、実家に連絡がいく可能性はなくなります。
返済計画を立てるには、まず現状の把握が必要です。自分の収入や生活費を正確に把握し、借入金額、利息、返済期間を明確にしましょう。
具体的には収入と固定費を確認した上で、毎月の返済額を設定します。例えば、月収30万円で固定費が16万円の場合、14万円を上限に返済額を設定します。
突発的な出費や収入の減少を考慮し、余裕資金を確保することも重要です。
突発的な出費や収入減少時に使用するための、手元に残しておく資金のこと。常に一定額を確保しておくことで、返済計画を進めやすくなります。
督促の連絡がある場合は誠実に対応
借金返済の督促の連絡が入った場合、早急かつ誠実に対応しておくことで、金融会社からの連絡は自分宛の電話で止まるはずです。
督促の手紙や電話があった場合には、速やかに折り返しの連絡をしましょう。その際に返済の具体的な計画や相談内容を明確に伝えて実際に支払うことで、自分への督促の連絡もなくなるはずです。
支払いが難しい場合にも正直に現状を伝えることで、今後の対処法について相談できるでしょう。
個人間の借金の場合も取り決めは明確に
個人間の貸し借りの場合でも、返済の約束や取り決めは明確にしておきましょう。
返済予定日や返済額を「決めた」「決めてない」などの争いにならなければ、相手方が不安になって実家にまで連絡することはないはずです。
取り決めた内容については書面に残したり、返済が困難になった場合には自分から早めに相手に連絡をして状況を伝えることで、実家への連絡を防げる可能性は高まるでしょう。
連絡先の情報は常に更新
自分宛の連絡先は、状況の変化に合わせて最新のものに更新しましょう。
古い情報のままだと、重要な通知や確認事項が届かない可能性が高まります。
金融機関や貸金業者との信頼関係を保つためには、連絡が円滑に取れる状態を維持することが必要です。
- 引越しで住所が変わった場合
- 新しいメールアドレスを取得した場合
- キャリアの乗り換えで電話番号を変更した場合
とくに銀行やクレジットカード会社など、お金に関わる取引を行う機関の場合には、速やかに更新する必要があります。
借金をしている金融機関以外にも支払いや引き落としがうまくいかず連絡が取れない場合に、別の機関から実家に連絡がいくような可能性もあるためです。
借金のことで実家に連絡が入ったらどうしたらいい？
すでに借金に関する連絡が実家に入ってしまっている場合には、適切に対処しましょう。
連絡元と借金の金額や返済方法について確認
実家に借金の連絡が入った場合、どこから連絡が来たのかを確認したうえで、自分で連絡元へ電話しましょう。
「返済計画を立てていつまでに連絡をする」といったことを伝える必要があります。
その後は、まず借金の詳細を正確に把握することが重要です。具体的な金額や返済条件を知ることで、今後の返済計画を立てやすくなります。
- まず、実家に連絡をしてきた組織や会社の名称、連絡先を家族に確認
- 自分からすみやかに電話連絡をする
- 借りた金額、現在の残高、利息の計算方法など、詳細を明確にする
- 一括返済が必要か、分割払いが可能か、遅延利息が発生するか等、返済に関する詳細を確認
- 返済計画を立てていつまでに連絡するか伝える
- 電話説明だけでなく、マイページや書面による情報を確認し認識違いをなくす
- 返済計画を立て、改めて契約先へ連絡をする
借金の状況を話し合い今後の対応を決定
実家に連絡が入り家族に借金の存在を知られてしまった場合は、家族や自分の借金に関わる人と、状況を正直に共有し、今後の対応を決めていきましょう。
正直に話しておくことは、信頼関係を失わないため、また理解やサポートを得るためです。
家族や親族などが連帯保証人になっているような場合には、とくにきちんと話し合っておく必要があるでしょう。
- 借金の金額、返済期間、返済方法などの情報
- 借金をした背景や現在の想い
- 家族や関係者の意見や提案
- 返済計画や今後の生活設計などの具体的な対策
一人で抱え込むことで事態を大きくしてしまった人は、問題を共有することで解決への一歩に繋げられる可能性があります。
闇金業者の取り立てなら警察へ相談
実家が闇金業者からの取り立てや脅迫に遭遇した場合、迅速に警察に相談しましょう。
闇金業者は高利貸しや不当な取り立て手段を用いることが多く、こうした違法な取り立ては刑事事件となり警察が動きます。
一人で、もしくは家族間だけで対処しようとすると、さらなるリスクや危険にさらされる可能性があるため注意が必要です。
警察以外にも、法テラスや弁護士などの公的機関や専門家へ相談することで、トラブル解決に繋がるケースもあります。
借金の返済が困難な場合はサポートを求めよう
実家に連絡が入るほど借金の返済に困っている場合、サービス利用の検討や専門機関・専門家のサポートを求めることで、裁判への発展や財産の差押えなどの事態を防ぐことに繋がるでしょう。
カードローンを利用する
借金の返済が間に合わない場合、カードローンの利用を検討しましょう。
カードローンは、個人が銀行やクレジットカード会社から融資を受けることができるサービスです。通常、カードを利用して限度額内で借り入れ、後日返済します。
カードローンは審査や融資までのスピードが速い特長があるため、すぐに借金の返済に充てたい人におすすめです。
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公的機関のサポートを受ける
専門機関は借金問題に関する正確な知識を持っており、適切なアドバイスを提供してくれます。
借金の整理や再生のプロセスをサポートしてくれるため、再起を果たすための手助けにもなるでしょう。
借金に関するサポートを求められる公的機関は、以下の通りです。
- 金融サービス利用者相談室（金融庁）
- 日本貸金業協会
- 国民生活センター
- 日本司法支援センター（法テラス）
弁護士への無料相談を活用
借金の返済が難しくなったときは、弁護士への無料相談のサービスも検討しましょう。
弁護士に連絡を取ることで督促を止めてもらうことができ、現状を確認しながら債務整理（任意整理・個人再生・自己破産のいずれかの方法）による課題解決方法を提案してもらえます。
| 任意整理 | 利息のカットや返済期間の見直しで支払いの負担を減らし、3〜5年かけて借金の完済を目指す手続き |
| 個人再生 | 民事再生法に従って借金を最大1／10に減額してもらい、その金額を原則3年の分割で支払っていくもの |
| 自己破産 | 借金が返済できなくなった人が裁判所に申し立てをおこない、借金返済の義務を免除してもらう手続き |
債務整理を早期に相談することのメリットとしては、利息の蓄積を防げる点が挙げられます。
法律事務所の中には相談の時点で「相談料」という費用をとる法律事務所もありますが、ベリーベスト法律事務所は何度でも相談が無料です。
さらに、ベリーベスト法律事務所は全国67か所に展開しており、全国どこでも熟練した債務整理に強い弁護士に依頼ができる点も強みといえるでしょう。
大きなトラブルに発展する前に早めに解決を
督促の連絡を無視することで実家に連絡がいく前に、現状の課題を解決しましょう。
借金の返済で困難を感じているなら、今すぐ専門家や信頼できる相談窓口に連絡をしてみてください。
借金で悩み続けていた人も、多くが債務整理に救われています。
相談だけでも心が軽くなり、今後の生活への不安が解消するかもしれません。
借金問題をいち早く解決することで、心から安心できる日常を取り戻せるはずです。